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海の幸を安心して楽しむために~当店のアニサキス食中毒の予防~         

今なにかと話題になっちゃうアニサキス。
症状は激痛!と言われており、だから胃に穴を開けるとか食い破るとか言われていますが、
実際には口も無く「胃は食い破らないし、穴も開けません!」

では何故これほど痛いと言われるのでしょうか?
これは生きたアニサキスが分泌する成分と、胃壁がアレルギー反応を起こして痛みが生じると言われており、胃に刺さっていても痛みがないという方もいて個人差がかなりあります。

噂やイメージではなく正しい知識でアニサキスを知ることが食中毒を減らすことにつながるので、
今日は少し長くなりますが最後までお付き合いしていただけたらと思います!

当店の売りは鮮度のいいお魚を新鮮なうちにお召し上がりいただけることです。
安全に食べてもらうために、当店の努力も当然のことながら「寄生虫=気持ち悪い=怖い」ではなく、
「自然の一部」と考えてうまく付き合っていきたいと考えています。

過剰に心配しすぎると天然魚をお刺身で提供することが難しくなり、食べられなくなる日が来てしまうかもしれません。
養殖できない魚の方が多いのが事実ですし、全て冷凍のお魚なんて旬も感じられませんから(笑)

では当店ではどのような対策をしているかと言いますと、まず魚の選び方には特に慎重に臨みます。
いくら脂の乗りがいい魚でも保存が完璧でなければ当然パスします。
よく冷えた保存状態のいい魚をそのままの状態でダッシュで持ち帰り、即内臓を除去します。
アニサキスは内臓に多い傾向があるので、氷漬けに近い状態で冷えている場合は移動しませんが、
氷が少なくなって温度が上がり始めると内臓から身の部分に移動する個体が出てきます。
つまり漁獲してから完璧に冷やした状態で内臓部分を除去すれば大半のアニサキスは除去できます。
しかし例外もあって秋鮭のように全身の身に潜んでいる魚種もあるのでこれにはかなり注意が必要となります。

他に市場の情報や仕入れ先からの情報も重要です。「最近○○地域の○○魚は最近虫多いみたい…」とか、、、
いち早く教えてくれる関係を作っておくことにも注力していますので、安いだけでは当然仕入れしません。

またアニサキスは長さ2-3㎝程度で、丸まっていれば直径4ミリ弱ですからよく見れば発見できます。
念のために透かしやブラックライト(UVライト)の照射もおこないます。アニサキスは光ります。
加熱(60℃ 1分以上)、冷凍(-20℃で24時間以上)が一般的な予防方法になります。
冷凍マグロ、冷凍イカ、冷凍サンマ等のアニサキスはまず高い確率で死滅していて心配する必要はありません。

でも何より私が大切にしているのは、
「刺身に執着しないこと!」です!

できるだけお造りでご提供したいのですが、こればかりは仕方ありません。ダメなものはダメ!
安心、安全な新鮮な海の幸を末永くご提供できるよう固執せず、妥協は一切致しません!
私は修行中にとにかくありとあらゆる魚を朝から晩まで捌いてきました。その分母が多いからこそアニサキスも多く見てきました。
日本の養殖魚はブリ、タイ、カンパチ、クロマグロのたった4種で養殖魚全体の9割近くを占めているのが事実です。
冷凍と養殖以外の魚は提供しないようにすると、海鮮処とは言えない寂しい品ぞろえになってしまいます。
これでは生食文化も先細りになってしまい、売れずに魚価が下がれば漁師さんもさらに少なくなってしまいます。
これではいけません。私たちの考え方の変化も非常に重要だと思っています。

ちなみにアニサキスは、海を漂うアニサキスの卵 ⇒ 甲殻類(オキアミ等)⇒ 中間宿主(サバ、イカ、イワシ等等)⇒ 海生哺乳類(イルカやクジラ)⇒ 海生哺乳類の体内で成体(成虫)となり海中に卵を放出といった生活環で一生を過ごすそうです、、、
だからこそ冒頭で述べましたように、「自然の一部」と考えてうまく付き合っていきたいと考えているのです。

今こそ積み上げてきた経験をいかしてお客様に安心と安全をお約束し、新鮮で旬なお造りをご提供させていただきます。
私の徹底した鮮度管理を信じていただき、安心してご来店くださいませ。

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